債券について質問です。

債券について質問です。

クーポンレートと残存期間が一定である場合、なぜ利回り...債券について質問です。

クーポンレートと残存期間が一定である場合、なぜ利回りが高くなれほど価格は安くなるのですか? 回答ありがとうこざいます

 

新しく発行されたクーポンのほうが高ければ保有債券を売却する→値下がり→利回り上昇となるとのことですが、利回りが上昇するのは売却した債券ですよね?

価格が下がったから…クーポンレートを額面\100に掛けることで、定期的に受け取れるクーポン(利息)が決まります。

債券の価格は、上記のクーポン受取と最終の元本償還というキャッシュフローを、それぞれのタイミングに応じた割引率(この割引率の計算に使用される数字が利回りです)によって現在価値に割り引くことにより計算されます。

 

例えば、毎年5円の利息を受け取れる(つまりクーポンレート5%)残存2年の額面100円である債券の価格は(利回りが5%だとすれば)、

5/(1+0.05)+5/(1+0.05)^2+100/(1+0.05)^2=100 となりますが、

この場合の利回りが4%だとどうなるか、6%だとどうなるか、というのを計算してみて下さい。

 

債券価格の計算が理論的には上記のように理解されていますので、ご質問のように「利回りが高くなればなるほど価格は安くなる」という結果になります。

 

(補足)

債券の発行体が同じ、残存期間が同じで、クーポンを受け取るタイミングが同じ、この3条件を満たす既に保有している債券と新規に発行される債券がある、という前提を置きます。

すると、当然新規に発行された債券の方がクーポンが高いわけですから、そちらに投資する方が有利です。保有している債券を売却してより有利な新規発行の債券に投資しようという動きはごく自然な動きです。ただ、保有債券を売却すると言っても、それを購入する人だって新規に発行された(クーポンの高い)債券の方がいいと思うわけですから、既発の(クーポンの低い)債券がそれ相応の価格にならないと購入はしません。では、どこまで既発債の価格が下がればこの既発債の売買が成立するか、というと新発債の利回りと、既発債の利回りが等しくなるような価格です。

少し長くなりましたが、新発債の高い利回りに等しくなるまで、既発債の価格が下がり(売買が成立せず)、結果既発債(売却する債券)の利回りが上昇するということです。

 

※新発債の利回りが既発債の利回りに接近していくという動きも同時に想定できますが、ここでは無視しています。